中東

中東のパリと言われるレバノンってどんな国?

地球上で1番好きな地域は中近東です。

 

中東は日本人の感覚からすると何となく

「治安が悪い」

「よくわからない」

「怖い」

というようなことがあるかもしれません。

 

私は21歳の時に初めてシリア・ヨルダンに行き、

中東デビューをしました。

 

その都市の夏に見た世界ふしぎ発見というテレビ番組で、

シリアを特集していたのが始まり。

 

エキゾチックな街に砂漠の中にある遺跡。

 

これは見に行きたい!と思って、

即11月のツアーを予約したのを覚えてます。

 

それが運命の分岐点。

結果、私は中東の魅力に

がっつりハマって帰国したのです。

 

その時に

  • 人の優しさや思いやり
    (すれ違う人がみんな優しい。
    女性だからとかでなく旅人にやさしくする文化。
    ホッとする空間だった。)
  • 歴史の深さ
  • 建造物の美しさ

に心を打ち抜かれたのが、とにかく大きな影響で

今では大の中東びいきになりました。

 

世界1周をしようと思えたのも、

自分の知らないを知る楽しさを

中東が教えてくれたからもあります。

 

「どっちでもいい、見ても見なくても」が

「絶対に世界を見よう」

に変わりましたから。

 

日本はアメリカと仲が良いので、

イスラエル寄りの情報が流れます。

アメリカはイスラエルと仲が良いし、

マクドナルド、コカ・コーラ、スタバ、ブルームバーグ、は

ユダヤ人が元々作った企業。

 

そのためアメリカやイスラエル寄りのニュースが

流れる日本では、イスラエルと仲が悪い中東各国の

ニュースは悪い事ばかり流れやすくなります。

 

実際はレバノンもイランも旅行で行くと、

ヨーロッパのようにスリやひったくりもいないし

安心して町を歩くことができます。

 

落とし物も返ってきました。

(今年生徒さんと行きましたが、

スマホを落とした方がいたけど無事でした)

 

荷物を置いて席を立つと

「忘れ物だよ」

と持ってきてくれたりするような人が多い地域。

 

レバノンは2012年以来。

出国するのが嫌すぎて

泣いてしまったくらい好きになった国。

 

通常ひとり旅の私ですが、

2018年9月は生徒さんと。

 

やはり、世界情勢を学ぶには

中東に行くのが1番

と私は思っています。

中東が動くと世界が動くので。

(地政学についてはまた別記事に書きますね)

 

今回はレバノンの魅力をお伝えするべく、

まとめてみます。

レバノンってどんな国?

レバノンは地中海沿岸にある

中東唯一砂漠がない国。

 

滋賀県と同じくらいの狭い国土。

狭い国のため、首都のベイルートから

どこに行くのも2時間くらいなので

国内移動も楽な旅人にとってありがたい国。

 

30ほどの異なる宗教が共存している

世界でも珍しいモザイク国家。

 

キリスト教とイスラム教が半々くらいになるように

国会もなっているし、世界に平和のメッセージを

伝えている国でもある。

 

カルロス・ゴーンさんやカルロス・スリムさんなど、

世界長者番付常連のレバノン系の人は多く、

そういった人々からの支援も受けている国。

 

世界に出ているレバノン人は1600万人。

 

四季があり、スキー場もあるので

リゾート地のような場所もある。

日差しが強いため、野菜やワインがおいしい。

 

今回もクサラのワイナリーに行きました。

ワインは美味だし、お姉さんはきれいだし。

 

本当レバノンって中東の良さと、

ヨーロッパの良さが味わえる場所。

 

遺跡もたくさんあるし、1度で2度おいしいw

 

古代はフェニキア人が住んでいた場所。

(フェニキア人はチュニジアのカルタゴ、

フランスのマルセイユ、

ポルトガルのリスボンなどに都市国家を作っていた民族。

 

商人が多かった。

 

非常に頭が良く、

現在のアルファベットもフェニキア人が作ったもの。

私たちにも関わりがあるのです)

 

では、レバノンの魅力あふれる

観光地を紹介していきます。

 

ベイルート

レバノンの首都。

 

滋賀県と同じくらいの国土のレバノンでは、

このベイルートから車で

最大2時間半くらいの場所に観光地があります。

 

ベイルートはかつて

中東のパリと言われた場所。

 

もともと、金融の中心と言われていた場所ですが

過去の内戦時に金融業は減って

ドバイなどに移っていきました。

 

内戦終了後、

街の建物は銃弾で穴が空いてしまっていたので作り直し、

現在のフランス建築の建物がたくさんある

美しい街並みにまたなっているのです。

 

アラブ式のスーク(バザール)等は

ベイルートではなくシドンなどの別の町にあり、

ベイルートはフランスに来たかのような錯覚を覚えます。

(むしろパリより新築な分ベイルートのほうが綺麗)

 

また世界のここでしか

見られない景色があります。

 

それはイスラム教スンニ派モスクと

キリスト教カトリック教会、

キリスト教マロン派モスクが並んでいたり近くにあること。

 

 

レバノンは少数派も合わせて、

たくさんの宗教が国の中にある

モザイク国家。

 

「だけど共存してるよ。仲良くできるよ」

という世界へのメッセージが

込められているのです。

 

買い物ではベイルートには

PATCHI(パッチ)というチョコレート屋さんがあって、

かなり美味しいです。

 

おみやげにもオススメ。

試食もさせてくれますw

 

海外線には高級住宅が立ち並んでいて、

日本円で8000万円くらいからだそう。

高いw

 

外国人は購入敷地面積に制限があって、

120平米までとのこと。

 

レバノンに別荘もいいなぁ

なんて思っちゃいました。

(価格がかわいくないですけども)

 

その近くにあるルナパークという遊園地で

観覧車から見た景色は絶景でした。

 

本当素晴らしかったです。

 

夕暮れも朝も昼間も

ベイルートは美しい。

 

こちらは鳩の岩。

 

世界中に散らばったレバノン人に

ここから伝書鳩を飛ばしたのが始まりだそう。

 

地中海も美しいので絵になります。

 

地中海は春から秋は穏やか。

冬は日本海と同じで荒れて

きれいではなくなるので、

やっぱりレバノン来るなら冬以外ですね。

 

ベイルートの国立博物館は

必見の価値があります。

 

2016年には新しく地下もオープンし、

レバノンの今日までの長い歴史を伝えてくれる

貴重な場所。

 

感動すること間違いなしのスポットです。

 

ハリッサの聖母

 

レバノン西部にあるハリッサという町があって、

そこに存在する地上650mの場所にある展望台。

 

キリスト教マロン派の記念碑となる聖母像があります。

 

 

ハリッサの大聖堂は

とても今風のおしゃれな建造物でした。

観光客は入れませんでしたが。

高台から見る地中海が最高でした。

 

ドッグリバー

 

ドッグリバーはラムセス2世が

現トルコにあるヒッタイトを

攻めに行くときに通った場所。

 

ラムセス2世が記念碑を作ったとのことで、

ナポレオン3世やその他の人々が記念碑を

作っていた場所でもありました。

 

中にはラムセス2世の上に

ナポレオン3世が作ってしまったものも。

 

違う時代同士が

並んでいるものあって、

歴史好きにはとても楽しい場所です。

 

ビブロスの遺跡

 

現在のアルファベットが作られた場所。

 

フェニキア商人たちは勝手に

自分のわかるようにメモを取っていたんだけど、

共通文字を作ることになってできたのが

現在のアルファベットの原形の文字。

 

現在、遺跡自体には残っている物は少ないのですが、

複数の時代が並んだ遺跡となっているのがおもしろい。

 

レバノンはそういう複合遺跡多いです。

 

文明の十字路でかつて交易が盛んだったころの

形跡が残っているのが魅力なレバノン。

 

地中海を挟んだギリシャや

北アフリカの古代エジプトとの交易のあとも面白いです。

 

ビブロスは周りの街も発展していて、

「1日中過ごしたい

世界遺産ランキング」

でも1位を取ったことがあるくらい。

 

 

確かに周りのお店とかとても綺麗。

絵になる風景です。

 

レバノン杉の森

 

太古の昔、エジプトと交換貿易がされていました。

 

レバノン杉は杉とついていますが、

実際は松科の植物。

 

エジプトではミイラづくりに松やにを使っていたので、

レバノン杉を輸入していました。

 

エジプトからは紙の原料になるパピルスの木が

輸出されていました。

 

確かに中東と北アフリカは近いです。

 

レバノン、そしてヨルダンやシリアにも

エジプトの石を使った遺跡もありますし、

交易の状況がわかります。

 

レバノン杉の森の中は

標高も高く日陰もあるので、

涼しくて過ごしやすい。

 

歩いていると、

本当にリラックスを

することができました。

 

マイナスイオンもたっぷりで

気持ちいい!!

 

森の外にはお土産屋さんがあります。

 

ここでは自分の名前を

木に掘ってくれたりするので、

記念になるお土産が手に入ります。

 

 

数人の生徒さんはただでもらっていたそうです。

優し過ぎでしょw

 

バールベック

レバノン最大の見どころと言えばココ。

 

古代の聖地。

「平原のバール」というアラビア語。

 

バールという神様を祀っているベカー高原に

広々と残っている遺跡。

 

もともとはギリシャ人が

この地に太陽の都市(ヘリオポリス)を作って

土着のバール信仰とギリシャの多神教の神様を

あわせた聖地にした。

 

その後の歴代の皇帝は、ジュピター神殿、

バッカス神殿、ヴィーナス神殿を

長い時間とお金をかけて作ったの。

 

 

 ローマ様式は繊細で

本当にきれい!!

 

ただその後は4世紀にローマが国教になると、

「バールは異端」として教会が建てられたり

イスラム時代にはローマ神殿は城砦に変えられ衰退。

 

1579年の地震で廃墟になってしまったのが、

19世紀に発掘されて今に至る。

 

入口にはお店があったり

(白のスカーフをゲット!かわいい!)

その近くには石切り場があって、

バールベックの遺跡の大半の石は

ここで処理され運ばれた。

 

「触ると妊娠する」

という巨大な未使用の石が残っており、

生徒さんは次から次に触ってましたw

 

私は子供要らない派なので触らずw

 

本当にココは

お酒の神様バッカスの神殿があって

壮大さが残っていたり

(バッカスって本当にイケメンなんですよー!

かっこいい!)

細かい装飾のものが博物館にも遺跡内にもゴロゴロと。

 

レバノンは全体的に装飾の美しさが

残っているのが特徴です。

 

また国もモザイクだけど、

1つ1つの遺跡もモザイクのように

違う歴史が混ざっているのもこの国の興味深いところ。

 

国立博物館(ベイルート)や博物館、

バールベックやバールベックの出口にある博物館で

それを感じることができます。

 

本当にここは

1日ボケッとしていたい遺跡で、

レバノン最大の見どころ。

 

本当に面白いです。

 

酒池肉林のパーティが行われたりもしてた場所だそう。

 

みんな聖地を何だと思ってるんだ!とも思うけど、

当時の価値観ですもんね。。

 

シリアのパルミラ、

ヨルダンのペトラと並ぶ中東3大遺跡の1つなのですが

今は行けなくなってしまったけど

世界最古の首都ダマスカスがあるシリアや

インディジョーンズ最後の聖戦撮影地のペトラと比べると

レバノンってなんか地味・・・

 

昔の地球の歩き方でも、

シリアとヨルダンのついでのような書かれ方を

していたのを覚えています。

 

あるモノのレベルの壮大さとかは

変わらないんだけどね。

 

レバノン、大好きです。

 

まぁこれからかな。

今一生懸命、

エネルギー開発とか観光に力を入れだしたし。

 

2000年まで、夏になると、イスラエルが

レバノンに観光客を来させないようにするために

空爆してたりしたからな。

 

個人的感情で言えば、

中東やその歴史を知れば知るほど

イスラエルや米国が嫌いになります。

 

ただそこはそこは冷静に中立に。

 

イスラエルだって歴史がある。

 

生きるためだったこともある、

と何とか心を落ち着けますが。。。

 

やっと平和になったレバノン。

 

この国に来ると平和の尊さも感じさせられますね。

 

 

バールベックはかなりシリアに近い場所にあります。

 

バールベックが

この先の未来にも残ってくれること、

シリアが平和になることを

祈ってやみません。

 

アンジャール

 

バッカスと同じベカー高原にある遺跡。

 

イスラームのウマイヤ朝時代に作られたもので

ローマ遺跡と少し似ているけど、

アーチの形や石の積み方が違うため

少し最初は違和感がありました。

 

 

耐震構造がされていたり、

そこは現代と変わらないんだなぁということを

思わされた場所であります。

 

またここはイスラームの権力者たちの

保養所となった宮殿、モスク、

公共浴場となった建物が見つかっていて

学術的にも貴重な存在になっているのです。

 

レバノンの首都ベイルートと

シリアの首都ダマスカスを結ぶルート上という

交通上も大事な場所にあるアンジャール。

 

レバノン唯一の

城塞都市でもありました。

 

ウマイヤ朝はイベリア半島から

インド北部まで最盛期は権力を広げました。

 

当時の建築技術の高さや

権力の偉大さをこの遺跡では感じることができます。

 

保養所でこの規模って・・・と。

 

 

レバノンという小さな国の中にも

かつての権力の象徴は

残っているもんですな〜

 

ベイト・エッディーン宮殿

 

19世紀に完成したお城。

 

荘厳な城として名高く、

ダマスカスの職人たちが建てた。

(オスマン帝国から山岳首長として任命された

バシール・シハブ2世の命)

 

素晴らしいダマスカス建築で

ダマスカス模様もシリアに行けない今、

ここでなら見ることができる。

 

(もともとイタリアの建築家もこの建設に

名を挙げていたため、所々で

イタリアのバロック建築も入っているのがおもしろい。

アラブ建築と魔ロック建築の融合された建物である)

 

もともとこの土地はイスラム教ドゥルーズ派の

避難地だったのでその宗派の方々は今でも住んでいる。

 

また現在は、

夏は大統領の避暑地兼執務室で

普段は一般に開放されているので、

観光することができます。

 

本当避暑地にふさわしく

リラックスできて安心できる場所です。

 

ティール

 

地中海沿岸のフェニキア人が作った遺跡で、

海と陸の2つが残っている場所です。

 

フェニキア人が作った

都市国家の最南端で、

古代から栄えた都市でもありました。

 

ヘロドトスの歴史書によると、

この町は紀元前28世紀には存在していたそう。

 

 

5000年前からあった町って考えると、

すごさが際立ちますね!!!

 

ネクロポリスというお墓が周りにあって、

昔の雰囲気が味わえます。

 

この遺跡は旅の最後に訪れましたが、

生徒さんで1人感極まって泣いてしまった方がいます。

 

美しく歴史が深い優しい土地。

 

生徒さんに伝わって良かったなぁなんて、

しみじみ思ったレバノン旅行でした。

 

レバノン料理

 

 

伝統的なアラブ料理は

レバノン料理のことを指します。

 

 

レバノンは狭い国土の割に野菜の種類が多く、

日本より味が濃いのが特徴です。

 

ドレッシングなしで野菜がおいしかったのは

レバノンだけ。

 

日本の野菜も普通に売っている物は

味が薄いですからね。

胃もたれをよくする私が世界で唯一しないのがレバノン。

 

生徒さんもお通じが良くなった、

肌の調子がいいなど、うれしい感想を言っていました。

 

意外と美容旅だったかも。

まとめ

私は毎回この国に行くと

平和の尊さやありがたみを感じます。

 

治安も良く、

食事もおいしく、

見どころも多く、

ヨーロッパとアラブの良さを両方体験できる国。

 

本当に好きなんです。

この国が。

 

私の好きな国は日本人のアラサー女性が

好きな場所ではないかもしれません。

 

しかし、私はその良さも伝えていきたいので、

これからどんどん発信していこうと思います。

 

今回もレバノンの良さが

少しでも伝われば幸いです。

 

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